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<ふるさと住民登録>担い手活動とは?該当する活動の条件と、個人・自治体それぞれの次の一歩
「ふるさと住民登録制度」の仕組みの中で、たびたび出てくるのが「担い手活動」という言葉です。この記事を読んでいるのは、おそらく次のどちらかの方だと思います。
・ふるさと住民として登録し、地域とどう関わればいいのか知りたい個人の方
・自分たちの自治体で担い手活動をどう設計すればいいのか知りたい行政・地域の担当者の方
どちらの立場でも、まず押さえておくべき「担い手活動とは何か」「何が該当するのか」は共通しています。この記事ではその共通部分を解説したうえで、後半でそれぞれの次の一歩を紹介します。

なぜ今「担い手活動」が注目されているのか
背景にあるのは、人口減少が進む中で地域の担い手をどう確保していくかという全国共通の課題です。移住のように生活拠点を完全に移すのはハードルが高い一方、観光のような一度きりの関わりでは地域の担い手不足の解決にはつながりにくい。そこで注目されているのが、「移住はしないが継続的に地域と関わる人」=関係人口という中間的な存在です。 ふるさと住民登録制度は、この関係人口をアプリを通じて可視化し、実際の地域活動へとつなげていくための国主導の仕組みとして設計されました。2025年6月に制度創設が閣議決定され、その後、参加自治体を選定したモデル事業を経て、2026年度内の本格運用開始が予定されています。担い手活動は、この制度の中でも「関わりを実際の行動に変える」中核的な仕組みとして位置づけられています。

ふるさと住民登録制度の担い手活動とは
担い手活動とは、ふるさと住民登録制度において、登録した「ふるさと住民」が実際にその地域と関わる活動のことです。おおまかな流れは次のようになっています。
1. 自治体が地域貢献につながる取り組みを「プロジェクト」として企画する
2. アプリやシステムを通じて募集情報を発信する
3. 活動名・実施日などをシステムに登録し、二次元コードを発行する
4. 当日は会場に二次元コードを備え置き、参加者が読み取ることで活動実績が記録される
なお、正式なアプリのリリースに先立つ期間の活動実績についても、リリース後にまとめて入力できる運用が想定されています。制度の立ち上げ期であっても、参加した活動が記録から漏れる心配は少ない設計になっていると言えます。

どんな活動が「担い手活動」に該当するのか
総務省のガイドラインでは、担い手活動として認められるための基準として、活動内容や活動時間などに照らして公共性や地域貢献が十分に認められるものであることが求められています。単なる観光や個人的な体験ではなく、地域に実質的な価値をもたらす活動かどうかが判断のポイントになります。
具体的にイメージしやすい活動は、関わり方のタイプ別に整理すると分かりやすくなります。
・現地訪問・体力系:地域の清掃活動、環境保全活動、農作業や一次産業の手伝い
・イベント運営系:伝統行事・お祭りの運営サポート、地域イベントの受付・誘導
・案内・PR系:観光案内、地域の魅力をSNS等で発信する広報活動
・専門スキル提供系:デザイン・Webサイト制作など専門知識を活かした地域貢献
・防災・安全系:防災訓練への参加、見守り活動
どのタイプが「正解」というわけではなく、自治体ごとに企画される活動の中から、自分の関心や得意分野に合うものを選ぶ形になります。
また、ふるさと住民登録には「ベーシック登録」と「プレミアム登録」の2種類があり、プレミアム登録の必須要件として、年3回以上、自治体が指定する担い手活動を実施することが定められています。
担い手活動によって得られるサポート・インセンティブ
担い手活動に参加し、プレミアム登録の要件を満たすと、活動を後押しするさまざまなサポートが受けられる想定です。ガイドラインで言及されている主な内容は次のとおりです。
現地までの交通費・宿泊費の補助
・ワーキングスペースなど作業環境の利用料補助
・公共施設を住民並みの条件で利用できる仕組み
・二地域居住の観点から、年間10日以上の滞在といった条件を満たす長期滞在者を登録証に明示する機能
・現地での活動に対する常識的な範囲でのお土産提供や、ふるさと納税の返礼品として現地体験クーポンを組み合わせる仕組み
金銭的なメリットだけでなく、「その地域に関わっている」ことが可視化される点も、継続的な関係人口としてのモチベーションにつながる設計と言えるでしょう。
よくある質問
Q. 担い手活動に参加するのに費用はかかりますか? 活動によって異なりますが、参加自体に高額な費用が発生する設計にはなっていません。むしろ交通費補助など参加者側の負担を軽くする仕組みが用意されつつあります。詳細は活動を企画する自治体ごとの募集要項を確認するのが確実です。
Q. ふるさと住民登録さえすれば誰でも担い手活動に参加できますか? 基本的には登録した地域で企画される活動に申し込む形になりますが、活動によっては人数や条件が設定される場合があります。募集情報をこまめにチェックすることをおすすめします。
Q. オンラインだけの参加でも担い手活動として認められますか? 情報発信のような活動はオンラインでの関わりが中心になるケースもありますが、活動実績の記録は基本的に現地での二次元コード読み取りを想定した設計です。オンライン完結の活動がどこまで対象になるかは、自治体ごとの企画内容によって異なります。
Q. 担い手活動に該当しない活動もありますか? 公共性や地域貢献性が認められないもの、たとえば個人的な観光や商業目的が中心の活動は対象外となる可能性があります。判断に迷う場合は、企画する自治体に確認するのが安心です。

個人の方へ:担い手活動にどう関わるか
これからふるさと住民として担い手活動に関わりたい方は、次のようなステップで進めるとスムーズです。
1. ふるさと住民登録をする:気になる地域をアプリ等から登録
2. 募集情報をチェックする:登録した地域で企画されている担い手活動の情報を確認
3. 参加を申し込む:興味のある活動、参加しやすい日程のものを選ぶ
4. 当日参加し、実績を記録する:会場で二次元コードを読み取り
5. 継続して参加する:年3回以上の参加でプレミアム登録の要件をクリア
初めての方は、まず1回、気軽に参加できそうな活動から始めてみるのがおすすめです。「自分にどんな活動が合っているのか」「何を基準に選べばいいのか」については、担い手活動の選び方を別記事でさらに詳しく解説する予定です。
👉 ふるさと住民登録制度とは?いつから・メリット・デメリットを図解

自治体・地域の担当者の方へ:担い手活動プログラムを設計する視点
担い手活動を企画する自治体側にとって重要なのは、単発のイベントではなく「公共性・地域貢献性」の基準を満たしたプロジェクトとして設計することです。あわせて、登録者の個人情報を取り扱う以上、利用職員の指定やID管理の徹底、のぞき見防止といった安全管理措置を講じることも欠かせません。万が一、自治体側のID管理不備によって情報が漏えいした場合は、自治体自身の責任で対応する必要がある点も押さえておく必要があります。
一方で、交通費補助やワーキングスペース利用料の補助、広報グッズや現地でのお土産提供など、参加者へのサポート施策を組み込む余地もガイドライン上認められています。
システム面では、国がガバメントクラウド上に共通のふるさと住民登録システムを構築し、利用を希望する自治体はこの共通基盤を活用できる方針が示されています。独自にシステムを一から構築する必要がなく、事務負担やコストを抑えられる点は、特に小規模自治体にとって導入のハードルを下げる材料になりそうです。加えて、早期に利用を開始する自治体に対しては、一定期間の利用料負担が発生しない措置も検討されています。
とはいえ、「どんな活動を企画すればいいか」「実績記録の運用フローをどう回すか」「参加者へのサポートをどこまで設計するか」といった実務レベルの判断は、他自治体の事例を参考にしながら詰めていく部分が大きいのが実情です。
自治体・地域の担当者様へ 担い手活動プログラムの設計や、ふるさと住民登録制度の導入・運用について、Localryがご相談を承っています。他地域の事例を踏まえた企画設計から、コーディネーターとしての運用支援まで、まずはお気軽にお問い合わせください。
今後のスケジュール
ふるさと住民登録制度は、2025年6月の制度創設決定を経て、対象自治体を選定したモデル事業が実施されている段階です。モデル事業やシステム開発を通じたフィードバックを踏まえながら、自治体向けのガイドラインも順次改訂されており、2026年度内の本格運用開始が予定されています。制度の詳細なスケジュールについては、以下の記事でより詳しく解説しています。
まとめ
・担い手活動とは、ふるさと住民が地域と実際に関わる活動で、自治体がプロジェクトとして企画・募集する
・該当の基準は「公共性・地域貢献が十分に認められるもの」。活動はタイプごとに多様で、プレミアム登録には年3回以上の参加が必須
・参加者には交通費補助や長期滞在の可視化など、継続的な関わりを後押しするサポートが用意されつつある
・個人はまず気になる地域の募集をチェックして参加、自治体は基準を満たすプログラム設計と安全管理体制の整備、共通システムの活用がポイント
・自治体側で導入や設計に悩んだら、Localryへの相談も選択肢のひとつ






